安全生産標準化への対応法をわかりやすく指導し,中国リスクの低減をはかります。
講師: |
坂本範雄 氏
技術士 機械部門
労働安全コンサルタント |
日時: |
平成25年5月14日(火) 10:00〜17:00
1日集中講座 |
受講料: |
42,000円(消費税込) |
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(テキストおよび昼食を含みます) |
会場: |
新技術開発センター研修室
東京都千代田区一番町17-2 一番町ビル3F
TEL 03(5276)9033
地下鉄半蔵門線 半蔵門駅徒歩2分
(受講券に地図を添付いたします)
会場地図 |
※録音・録画はご遠慮下さい。
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●受講のおすすめ
グローバル競争の激化の伴い,人件費の安い中国に日本企業は生産活動を移転してきた。その多くは日本の生産工場で実施していた法対応,管理技術,既存設備等を持ち込むことにより,短期での中国進出を実現してきている。従来は,この方式による生産でも問題はなかった。しかし,今や経済活動でも世界第2位のGDP(国民総生産)大国となった中国では,経済格差の是正等に向けた独自の要求が求められ,生産活動においても現地化対応が必要な状況となっている。
働く人の安全と健康を確保する労働安全衛生の分野において,13億人の多民族国家である中国では「国民経済社会発展5ヶ年計画」や「企業の安全生産を強化する国務院の通知」等により,生産の安全管理を強めている。その中心は2002年に施行された「中華人民共和国 安全生産法」である。この法律の施行から10年が経ち,豊かな社会の実現と労働者保護の強化に向けて,発生が多い労働災害の減少に向けて本腰を入れている。当然この法律等により事業者には安全に関するコンプライアンス対応が求められる。特に国家規格あるいは業界標準には欧米型の標準が採用され,厳しい安全生産条件の整備義務が課せられている。監督管理当局の立入検査も不適合が発見された時には改善命令が出され,改善ができない時には最悪生産許可の取消もありうる。これらの監督管理の推進により小規模炭鉱は2010年までに半減している。近年,各省・直轄市等の安全生産監督管理局は,この監督管理を安全生産標準化として他業界に拡大をしている。
具体的には,業界毎に定められた安全生産標準化の等級評価に基づいて
◆規模(取引金額2千万元)以上の工業貿易企業(約30万社)は2013年までに
◆規模以下企業(約300万社)は2015年までに
3級以上の認証取得が終了するように指導をしている。
しかしながら,2012(旧暦)年度では安全生産標準化の認証取得(速報)は10万社にとどまり,取得率約3%と展開に時間がかかっている。このような状況から国家安全監督管理総局は,関係当局に安全生産標準化等級評価の全面的推進の通知を出し,強く企業を指導している。今後,この等級評価で3級の認証取得ができない企業は,生産許可の取消の対象となるおそれがある。既に中国で生産活動をしている日本企業にとっても大きなリスクを伴う可能性がある。従って,十分に備えて対応を進める必要がある。
安全生産標準化は,安全生産の責任体制と安全管理体制の構築,生産プロセスに関連した安全生産法規制及び標準への適合,作業操作規定の制定,リスク抽出〜リスク低減,残存リスクの管理を行い,これらの行為を規範化して生産環境の継続的改善に取り組むことにより,災害を予防するものである。そのために,まず各企業が業界毎に関係した法規制や安全基準を基にして作成されたチェックリストに対して,自己評価を行う。次に関係当局が,その自己評価結果を審査〜等級評価の認定を行い,ホームページで公開をするものである。本セミナーでは,これらの内容を総合的に紹介するものである。
情報不足が相互理解をはばみ,中国リスクにつながる。既に中国に進出している日本企業は関係当局から発信されている情報を受け止めることがそのリスク対応の第1歩となる。
是非,ご受講ください。(大好評の前回内容に最新情報を付け加えました。)
●セミナープログラム
- 1.中華人民共和国(以下,中国と呼ぶ)における安全生産の現状
- 1.1 安全生産に係る事故(含む労働災害)の推移
- 報告制度,死亡者数,死亡事故の分類,等
- 1.2 安全生産に係る行政機関(含む専業管理と分級管理)
- 1.3 安全生産の強化の流れ
- 2.中国安全生産法の概要
- 2.1 安全生産法(2002年制定版)
- 2.1.1 総則
- 2.1.2 事業者による保障(義務)
- 2.1.3 従業員の権利と義務
- 2.1.4 関係当局による監督管理
- 2.1.5 生産事故の緊急救助と調査
- 2.1.6 法的責任
- 2.2 安全生産法(修正案)意見募集段階
- 3.中国における設備,施設等に関する安全基準
- 3.1 中国での安全基準(GB規格等)とは
- 3.2 安全基準(GB規格等)への適合の必要性(標準化法,安全生産法)
- 3.3 GB規格に対する違反例とその影響
- 3.4 機械設備に関する代表的なGB規格
- 3.5 日本とは異なる強制性規格により予想される問題
- 3.6 自社に適用される機械関係のGB規格等の調査
- 4.国家レベルでの安全生産標準化評価の例(機械製造企業安全品質標準化等級)
- 4.1 安全生産標準化の意図
- 4.2 評価方法
- 4.3 自己評価の項目(一覧表,チェック項目)
- 4.4 各自己評価チェック項目の解説
- 4.5 安全生産標準化1級の認定状況について
- 5.省・直轄市レベルでの安全生産標準化の展開と対応
- 5.1 安全生産標準化構築の指導
- 5.2 安全生産標準化の認定までの流れ
- 5.3 各省・市レベルでの安全生産標準化の展開状況
- 安全生産標準化の認定状況 1・2・3級
- 広東省・上海市(松江区)等での対応例
- 6.安全生産標準化への取組に支援が必要な場合
- 6.1 コンサルタント等の活用
- 6.2 中国標準についての調査会社((株)ISTソフトウェア)
- GB規格の調査
- ◎ 質疑応答
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