機械保全の進め方と効果－全日空航空機機体整備工場見学付きセミナー

機械保全は古くて新しい技術です。リスクの未然防止に必聴のセミナーです。

●受講のおすすめ

近時，産業界では，アベノミックスで喧伝されているごとく，それなりに活性化されつつあるようです。特に製造，サービス業分野では，もの作りの態勢は勢いづいています。
その一方，造ったあとの維持に関しては，残念ながら種々の問題を惹起しニュース業界を賑わしています。たとえば杜撰な鉄路の点検作業，死を招いた不備な空調機器，期限切れ乳剤食品，最近では食品への異材混入など，枚挙のいとまがありません。つまり，造った後の維持保全の分野で考えねばならない問題をいろいろと抱えております。
筆者の経験では，第二次大戦のあとかろうじて，戦災から残った機械を使いこなすために，いろんな工夫をしたものです。
かれこれ70年も昔のことです。今更このようなことを申して懐かしむような気持ちはありませんが，当時の先輩諸氏の苦心の跡を，顧みてこの際一考することは，意義深いと考えます。
因みにボイング社が行っている航空事故の継続調査によると原因が判明している134件についての内訳は(1)操縦ミス55％，(2)機械的故障17％，(3)天候13％，(4)その他７％，(5)不適切な航空管制５％，(6)不適切な機体整備３％。このデータから見ると，(2)と(6)の合計は20％となり，機体保全に関わる事故が約２割あることがわかります。
このように，航空機の機械保全に関わることを，究明し改善することが望まれます。
今回は，機械保全のすすめ方とその効果について，「ANA機体メンテナンスセンター整備工場」の実況見学に参加，合わせて関連講義を学んでいただき，最新の知識を吸収してください。
皆様方の関連事業への寄与にお役立ていただきたく存じます。
是非，ご受講下さい。

対象者：
製造技術の第一線で，活躍されている担当，その管理者，生産技術，製品設計担当，
工程管理，検査及びメンテナンス担当　関連の方々。

●セミナープログラム

第１日：平成27年10月21日(水)
「ANA機体メンテナンスセンター整備工場見学」（14：00～15：30） （13：45に工場エントランス前に集合）: コーディネーター　畑　明氏
第２日：平成27年10月22日(木)
１．機械にはどのようなものがあるか: １）工作機械; ２）化学機械; ３）製鉄機械; ４）鋳造機械; ５）繊維機械; ６）荷役機械; ７）自動組み立て機械; ８）その他の機械
２．機械要素とは: １）ねじ用語; ２）ねじの種類，形状，用途; ３）ボルト，ナット，座金類; ４）歯車用語; ５）歯車の形状，用途; ６）キー，ピン，軸，軸受などの種類，形状，用途
３．機械保全法: １）機械の保全計画; ２）機械の修理，改良; ３）機械の履歴; ４）機械の点検; ５）機械の主構成要素に生ずる損傷，異常現象; ６）機械の異常時における対応処置; ７）潤滑及び給油; ８）工作法の種類と特徴; ９）非破壊検査の種類，特徴及び用途; 10）品質管理
４．油圧及び空気圧: １）用語の知識; ２）油圧サーボ回路と空気圧サーボ回路の知識; ３）油圧機器と空圧機器の種類，構造，機能; ４）油圧装置及び空圧装置に生じる故障の種類，原因，防止法; ５）作動油の種類，性質
５．電気: １）電気用語; ２）電気機械器具の使用方法; ３）電気制御装置の基本回路
６．材料: １）金属材料及び非金属材料の種類，性質，用途; ２）熱処理; ３）金属材料の表面処理の方法と効果
７．力学及び材料力学: １）力学の基礎; ２）材料力学の基礎
８．製図: １）JISによる知識; ２）はめあい方式の用語，種類，等級
９．安全衛生: １）安全衛生; ２）労働安全衛生関係法令と用語
10．保全効果の算定についての考え方
11．設備保全技術についての最近トピックス: ～成功と問題点事例～; １）新幹線50年無事故の成果; ２）小惑星探査機はやぶさ号の成功; ３）中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故; ４）食品への異材混入事故
12．国家技能検定「機械保全」職種の概要
13．航空機の諸問題: １）修理と取扱い; ２）組立と検査; ３）試験と調整; ４）材料
◎　質疑応答

機械保全の進め方とその効果－全日空（ANA）航空機機体整備工場見学付き－

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機械保全の進め方とその効果
－全日空（ANA）航空機機体整備工場見学付き－