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大河内生産賞【特賞】を得たプロジェクトXから学ぶ

パイロットプラントを省略して成功させる
化学プラントの設計/建設/安全運転の基本


   

「触媒開発」⇒「プラント設計」⇒「意思決定」⇒「プラント建設」⇒「初期トラブル解決」を
「二人三脚」で成功させた二人が,成功に導くユニークな開発手法を開示します。

講師: 田邉康雄
化学プラント基本設計エンジニア
笠原秀郎
化学プラント詳細設計エンジニア
日時: 平成26年3月27日(木) 10:00〜17:00
1日集中講座
受講料: 79,800円(消費税込)
(テキストおよび「生涯現役エンジニア」(丸善刊)と昼食を含みます。)
会場: 機械振興会館・研修室
東京都港区芝公園3−5−8
(東京タワー直前 TEL 03-3434-8211)
地下鉄日比谷線神谷町下車徒歩5分
(受講券に地図を添付いたします)
会場地図

※録音・録画はご遠慮下さい。


受講申込 このボタンをクリックするとすぐにお申込ができます。
セミナーのお申込は買い物カゴには入らず直接お申込入力となります。

●受講のおすすめ

我が国は石油輸入の道を断たれて第二次大戦に巻き込まれましたが,戦後原油の輸入が許されて製油所が再開され,さらに新産業の石油化学が興りました。しかし当時のエンジニアは,「技術導入エンジニア」といっても過言ではありません。その後,高度成長期を迎えて自己技術開発が盛んになりました。
講師の田邉氏は,その流れの中でOJTを受け,石油化学プラント基本設計エンジニアとなりました。一方講師笠原氏は,製造プラントにおいてOJTをうけて詳細設計エンジニアとなりました。この二人が二人三脚を組んで一大石油化学プラントの自己技術開発に取り掛かりました。二人は,石油化学の三菱化学においても数少ないプラント設計/建設/運転経験者です。
高度成長期が去り,大型の石油化学技術開発案件が少なくなったこともあり,全国的に自己技術開発の経験者の数が少なくなってきました。その中にあって白紙状態から設計図を描き,それをパイロットプラントを経ずして年産12,000トンの商業プラントを立上げた話は貴重です。
講師田邉氏は,恩師故福井謙一教授(ノーベル賞受賞)の教え,「理論で分かっていることは実験するな」を肝に銘じて技術開発を能率よく進めました。講師笠原氏は,自己技術開発成功の後に,その技術を担いで海外プラント建設の責任者を命ぜられ,成功しました。
現在技術伝承の不足によるプラント事故が多発しています。しかし二人の設計思想を正しく伝承した三菱化学の関連プラントは,30年間無災害という記録を更新中です。自社技術による石油化学プラントの設計建設経験者が少なくなった今,この二人の顔を見て,経験談を聞くだけでも価値があります。大学の講義では聞くことのできない実戦的な内容です。講師田邉氏のエンジニア経験談であり,化学プラント設計ノウハウが詰め込まれています。

受講をおすすめする方
  1. ケミスト(化学者):パイロットプラントを経ずに商業プラントになる,その道筋を知って今後の研究の能率を上げたい人。
  2. 現場スタッフ:化学プラントがどのようにして設計/建設/初期トラブル解決を経てきたかを知って,さらなる改善につなげたいと考えている人。
  3. ITスタッフ:コンピューターシミュレーションによって化学プラントを設計したいと思う人。
  4. 企画スタッフ:新規化学商品を開発したい,あるいは既存化学商品の技術革新による製法転換をしたいと考えている人。
  5. 安全スタッフ:プラントの災害防止を担当しているが,どのような切り口で攻めていったらよいかヒントを求めている人。
  6. 知財スタッフ:攻撃特許,防衛特許,カムフラージュ特許などを組み合わせて,化学プラントに関する強力な戦略網を構築したいと考える人。


●セミナープログラム

1.中央研究所における基本プロセス開発
2.工場技術開発部門におけるプロセス開発
1)ラフなプロセスを立案
  (1)概略プロセス図(漫画チック手書図)
  (2)概算建設費の産出(簡易PCソフト)
  (3)概略製造コスト算出(正式フォーム)
2)Pilot plantを省略したい
  (1)ミニチュア型Pilot plantの限界を知る
  (2)三大テスト項目を知る
  (3)反応器スケールアップに自信があるか
3)Pilot plant省略を決心した後のプロセス開発
  (1)応速度/気液平衡の精密測定とモデルテスト
  (2)PCによる塔槽設計とリサイクル計算
  (3)社内実績調査(材質/蒸留塔段)
4)プロジェクト運営のコツ
  (1)チーム外との協力ツールPERT
  (2)チーム内における意思決定方法
  (3)個々人のベクトル合わせ方法
3.工場製造部門における商業プラント設計/建設/運転
1)生産能力の決定
  (1)需要予測(事業推進部/製造部)
  (2)販売価格と生産コストの比較
  (3)コスト削減(建設費/原単位)
2)会社企画会議への提案
  (1)販売価格/量(販売部門協力)
  (2)原料調達ルート(原料部門協力)
  (3)投資リスク(経済性/技術性)
3)詳細設計図とそのチェック
  (1)PEFD & Material Balance
  (2)塔槽類製作図
  (3)架構設計図と機器配置図
4)重要機器製作メーカー選定/発注
  (1)高圧リアクター(安全設計)
  (2)特殊蒸留塔と熱交換機
  (3)コンプレッサー(低環境負荷)
5)建設工程管理
  (1)外注触媒メーカー指導(納期対策)
  (2)建設現場スタッフと施設/開発部門
  (3)工事業者との安全の確保方法
6)スタートアップ
  (1)水運転(目的とポイント)
  (2)オイルイン
  (3)初期トラブル解決方法
7)定常運転
  (1)プラント安全確保方法
  (2)日常修理計画方法
  (3)定期修理計画方法
◎ 質疑応答

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