マイクロプラスチックの課題は,生分解性プラスチックへの変更だけでは解決できません。現況から学会,企業の対応策をまとめ,解決策を模索し,進むべき道を解説します!
講師: |
林 誠一 氏
林技術士事務所 所長
技術士:化学部門 |
日時: |
2025年2月18日(火)13:00〜16:00
特別集中講座
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受講料: |
25,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。 |
会場: |
オンライン講座(オンライン講座について)
職場・自宅 全国どこからでも参加できます。
「ZOOM」を使用します。
※アプリをインストールせずブラウザから参加できます。 |
※録音・録画・撮影はご遠慮下さい。
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●受講のおすすめ
プラスチックは紫外線,波などの影響で劣化,微小化し,マイクロプラスチック,ナノプラスチックと変化します。
極微小化したマイクロプラスチック,ナノプラスチックは空中に浮遊したり,生物に取り込まれたり,様々な動きをすることがわかってきました。
本講義では,マイクロプラスチック,ナノプラスチック問題の現状と世界各国の動向からアカデミア,企業の対応策をまとめ,解決策を模索し,進むべき方向を解説します。
- このセミナーによって身につく知識や考え方
- 知識:マイクロプラスチックの基礎知識,本質,現状,対処法,代替手段,環境化学
- 考え方:プラスチックについてこれからなすべき考え方
- 受講対象者
- プラスチック製造企業人
- プラスチックを使用している企業人
- プラスチック処理業者
- 環境管理,保全に携わっている企業
- 化学物質管理責任者
- 自治体職員
- マイクロプラスチックの本質と怖さを理解しようとする人と,その処理法を開発しようとする人
- SDGsに関心のある人
●セミナープログラム
1.はじめに
- 人類が生産したプラスチックは83億トン以上
- 環境中に捨てられたプラスチックはマイクロ化(微小化),ナノ化する
- 海に流れ出たプラスチックごみは推定年間800万トンで,それが外的要因(波や紫外線)で劣化,崩壊して微小化,陸から海に放出される時点で小さい細片状になっている問題(2017年国際環境保護連合報告書)と海底のマイクロプラスチック
2.マイクロプラスチックの定義
- 公式の定義はないが,多くの場合5mm以下,マイクロは10-6m,さらに微小なナノメートルサイズのプラスチックも存在する
3.マイクロプラスチックの種類
- 一次マイクロプラスチック(研磨剤,レジンペレット等)
- 二次マイクロプラスチック(大きなプラスチックが微小化)
4.マイクロプラスチックの発生源
- 一次マイクロプラスチックの量は年間150万トン(推定)
35% 合成繊維が洗濯などで小さく裁断されたもの
28% タイヤが摩耗したくず(タイヤのマイクロプラスチック摩耗粉塵は有毒物質,例えばPCBを吸着しやすい)これが今後の大問題
- 人工芝,都市塵,織物の摩耗
- スラッジの使用からの農業流出,排水,処理プラントのプラスチック部品
- カトラリー,歯ブラシ,カップ等の日常の家庭用品
5.マイクロプラスチックの分析
- FT-IRにより成分測定
- 成分測定後,吸着している有毒物質の分析は,溶媒抽出し,シリカゲルカラムに通して不純物を取り除き,GC-MS分析
- 添加剤を測定する場合は,溶出溶媒で抽出し,GC-MS分析
- 起因物質に特定元素が含まれる場合は蛍光X線やSEM-EDS
6.マイクロプラスチックの問題点
- 各国の事情
- マイクロプラスチックの有害物質吸着
- マイクロプラスチック中の有害添加物
7.マイクロプラスチックのリサイクルと課題
- マテリアルリサイクルとサーマルリカバリー
- 3R(Reduce,Reuse,Recycle)
- 生分解性プラスチックは分解に要する時間をコントロールでき難い
8.企業の対応
- 化粧品業界(洗顔スクラブのマイクロプラスチック使用禁止→梅の種を粉砕し代替)等の対策
- タイヤ業界(海に流れ込むタイヤ摩耗粉塵)
- 産業機械,電気電子メーカーにおける対応
- 他
9.新たな挑戦
- 酵素内包生分解性マイクロプラスチックの開発など
- 植物由来繊維
10.最後に
◎ 質疑応答
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