複合的・長期的・潜在的なリスクが増える現代において,ステークホルダーの信頼を得るためのコミュニケーションスキルを実践的に解説!
講師: |
小杉素子 氏
国立大学法人静岡大学学術院工学領域 准教授
日本リスク学会 理事 |
日時: |
2025年3月25日(火)13:00〜16:00
特別集中講座
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受講料: |
25,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。 |
会場: |
オンライン講座(オンライン講座について)
職場・自宅 全国どこからでも参加できます。
「ZOOM」を使用します。
※アプリをインストールせずブラウザから参加できます。 |
※録音・録画・撮影はご遠慮下さい。
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●受講のおすすめ
本セミナーでは,リスクコミュニケーションの基本概念と社会的背景,具体的な手法,そしてリスク管理においてコミュニケーションが果たす重要な役割について解説します。
現代社会において,自然災害,気候変動,食品や医薬品,放射線など多岐にわたるリスクが人々の日常生活に影響を及ぼしています。従来からある自然災害のような短期的・集中的,あるいは因果関係のはっきりしたリスクだけでなく,気候変動や新興感染症などのように複合的・長期的・潜在的なリスクも増えてきており,それらに社会的な対応が求められています。
これらのリスクに対して,個人や組織,そして社会が適切に対応するために,リスクに関する情報やリスク管理についての考えをやりとりし,利害関係者(ステークホルダー)の間に信頼を構築するリスクコミュニケーションの重要性がますます高まっています。たとえば,災害時における住民避難や,食品や医薬品による健康被害について,情報発信が不足している場合,誤解や不安感が広がり社会的混乱を招いたり,信頼できる情報が判別できずに本来なら受けずに済んだ被害が生じてしまったりすることがありえます。
リスクコミュニケーションは,単なるリスク情報伝達のための広報や地域交流の一形態ではなく,リスク管理プロセスのひとつであり,企業や組織としてのリスク管理ポリシーに基づいて行われる多様な活動を含みます。
本セミナーを受講することで,リスクコミュニケーションの基礎について理論と方法を学び,社会で実装されているリスクコミュニケーション活動を理解し,職場や地域社会で役立つスキルを学ぶことが可能です。
- 受講対象者
- 企業でのリスク管理や広報を担当する方
- リスクマネジメントに関心を持つ技術者や専門職の方
- 政府機関や自治体での防災・安全担当者
- 大学・研究機関でのリスクコミュニケーションを専門とする研究者
- 学校や医療機関でのリスク情報発信を担う方
●セミナープログラム
- 1.リスクの定義
- 1)リスクの定義,語源
- 2.現代社会のリスク問題の特徴
- 1)リスク社会の特徴
- 2)社会の価値観の変化
- 3)ELSI
- 3.リスク分析:リスク管理の枠組み
- 1)リスク分析の3要素
- 2)リスク評価,リスク管理,リスクコミュニケーション
- 4.リスク分析におけるリスクコミュニケーション
- 1)リスク分析のサイクル
- 2)ステップに応じた目標と設計
- 3)ステークホルダーの設定
- 4)利害の調整,協調,交渉,合意形成
- 5)信頼の役割
- 5.リスク認知:人間はリスクをどう感じるか
- 1)人間の情報処理と認知バイス
- 2)社会的現実
- 6.リスクコミュニケーションの事例
- 1)注意喚起事例:食品表示
- 2)行動促進事例:気象・災害予報
- 3)合意形成事例:討論型世論調査(2012年)
- ◎ 質疑応答
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