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費用対効果の最大化やイノベーションの促進を図れる,性能発注方式を基礎から学ぶ!

〜「性能発注」のおすすめ〜
「仕様発注」に起因する諸問題すべてを解決する鍵


   

我が国独自のガラパゴス的な「仕様発注方式」と,グローバルスタンダードな「性能発注方式」について,具体例をまじえわかりやすく解説します!

講師: 澤田雅之
澤田雅之技術士事務所 所長
技術士・電気電子部門
日時: 2022年9月15日(木)13:00〜16:00
特別集中講座
受講料: 21,500円(消費税込)※テキスト代を含みます。
会場: オンライン講座(オンライン講座について
職場・自宅 全国どこからでも参加できます。
「ZOOM」を使用します。
※アプリをインストールせずブラウザから参加できます。

※録音・録画・撮影はご遠慮下さい。


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セミナーのお申込は買い物カゴには入らず直接お申込入力となります。


●セミナーの概要

「仕様発注方式」とは,明治維新に端を発する「我が国独自のガラパゴス的な発注のやり方」です。具体的には,「この設計図書に示すとおりに製造(or施工)してくれ」といったやり方で,我が国では「常識」になっていますが,海外では全く類を見ないものです。他方,「グローバルスタンダードな発注のやり方」が,「性能発注方式」です。具体的には,「このような機能と性能を備えたものを設計して製造(or施工)してくれ」といったやり方ですから,「仕様発注方式」が目標を実現する手段を示すのに対して,「性能発注方式」は実現を求める目標そのものを示すと言えます。それゆえ,「性能発注方式」は,発注に伴う「費用対効果の最大化」や「イノベーションの促進」,「受発注者間の責任の明確化」などに抜群の効果があります。他にも,新規のプロジェクト(事業)における「全体最適化の実現」など,プロジェクトマネジメントの面でも絶大な効果を発揮します。
そこで,本セミナーでは,「仕様発注方式」による大失敗事例や「性能発注方式」による大成功事例などの事例研究を通じて,「仕様発注方式」に起因する諸問題全てを解決できる鍵が「性能発注方式」であることを,わかりやすく解説します。


●受講のおすすめ

我が国では,特に官製プロジェクトではその進展につれて,トータルコストがどんどん膨らんでいってしまうのが常です。その理由ですが,プロジェクトマネジメントの中核を占める各種発注に係るコストの捉え方が,我が国独自の悪しきガラパゴスとも言える「仕様発注方式」の考え方にどうしても立脚してしまうためです。つまり,最初にプロジェクトで取り組もうとする内容と,それに必要な経費を大雑把に見積もりますが,プロジェクトの進展につれて,内容を詳細に詰めて充実していくなどの変更が避けられなくなります。しかし,「仕様発注方式」では,設計内容の変更は必然的に契約金額の変更となりますので,「仕様発注方式」の考え方に立脚する限り,プロジェクトの進展につれて,トータルコストがどんどん膨らんでいってしまうのです。このような「仕様発注方式」の考え方は,我が国において,前記のプロジェクトマネジメントの他にも,民間におけるオープンイノベーションの展開や請負業務発注時の「費用対効果の最大化」を阻害するなど,様々な分野に悪影響を及ぼしています。いわば,大きな国損の元凶となっています。

それゆえ,本セミナーのおすすめポイントは,様々な分野において「デザイン思考」により「ニーズとシーズをベストマッチング」することにより,「全体最適化」を図ることの重要性をご理解頂くこと。また,トップダウンによる「全体最適化」を指向する「性能発注方式」について,その具体的なやり方と効能・効果をご理解頂くところにあります。

受講対象者
  • 新規のプロジェクトや事業の立ち上げに関係している方
  • オープンイノベーションに携わっている方や関心のある方
  • 各種製造請負の発注業務に携わっている方
  • 各種工事請負の発注業務に携わっている方
  • 「デザイン思考」に関心のある方
  • 「性能発注方式」に関心のある方
  • プロジェクトにおけるトレード・オフの問題を解決する「全体最適化」に関心のある方
  • 「ニーズとシーズのベストマッチング」の意義・目的・具体的なやり方に関心のある方
受講に当たっての特段の予備知識は必要ありません。

●セミナープログラム

1.「性能発注方式」とは?
  1. 「性能発注方式」と「仕様発注方式」の対比
    1. トップダウンによる「全体最適化」を指向する「性能発注方式」
    2. ボトムアップによる「部分最適化」を指向する「仕様発注方式」
  2. 「性能発注方式」の極意
    1. a. 「デザイン思考」で「ニーズとシーズをベストマッチング」して「全体最適化」
    2. b. 「全体最適化」はプロジェクト成功の必須要件
  3. 「性能発注方式」のメリット
    1. a. イノベーションを促進
    2. b. 費用対効果を最大化
    3. c. 受発注者間における責任の所在を明確化
2.零戦の大成功と後継機「烈風」の開発失敗
  1. たった1枚の計画要求書で性能発注された零戦
  2. 零戦の計画要求書は「ニーズとシーズのベストマッチング」の結晶
  3. 零戦と烈風は開発スキームが同じ〜開発の成否を分けたのは「全体最適化」の可否
3.新国立競技場整備事業の「仕様発注」による
  失敗・破綻と「性能発注」による復活・成功
  1. 破綻の主因は,スペック・工事費・工期の「全体最適化」の失敗
  2. 「仕様発注方式」は設計と施工ごとに「部分最適化」〜「高度な全体最適化」に不向き
  3. 復活後の成功の主因は,スペック・工事費・工期の「全体最適化」の実現
  4. 「性能発注方式」は設計と施工を一括して「全体最適化」〜「高度な全体最適化」に必須
4.X線天文衛星「ひとみ」の大失敗と小惑星探査機「はやぶさ」の大成功
  1. 打ち上げに成功したX線天文衛星「ひとみ」が衛星軌道上でバラバラに分解
  2. ソフトウェアのバグとデータ誤入力が直接の失敗原因
  3. 失敗の根源にはX線天文衛星「ひとみ」の「仕様発注」
  4. 奇跡の生還を遂げた小惑星探査機「はやぶさ」
  5. 「ひとみ」と「はやぶさ」は開発スキームが同じ〜トップダウンによる「全体最適化」の成否が明暗を分けた
5.宮崎県警の「ヘリコプターTVシステム新規整備事業」
  1. 我が国で戦後初となる「性能発注方式」で成功した事業(1996年)
  2. 「性能発注方式」を編み出した経緯と具体的なやり方
  3. 「性能発注方式」で実現した際立つ効能・効果
6.「性能発注方式」の具体的な方法論
  1. 「デザイン思考」で「ニーズとシーズをベストマッチング」
  2. 「ニーズとシーズのベストマッチング」の概要をまとめた「概要設計書」を作成
  3. 「概要設計書」には次の3項目をわかりやすい文章で記載
    1. 現状の課題(ニーズ)
    2. 課題解決方策の概要(シーズ)
    3. 課題解決で期待される効果(ニーズとシーズのベストマッチング)
  4. 「概要設計書」の「課題解決方策の概要」に基づき「性能仕様書」を作成
  5. 「性能仕様書」の作成上注意すべきポイント
    1. 発注者の視点から注意すべきポイント
    2. 受注者の視点から注意すべきポイント
◎ 質疑応答

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